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免税事業者が課税事業者となったときの棚卸資産にかかる消費税の調整

2015年01月28日

個人は所得税、法人は法人税がかかりますが、事業をしていれば他に消費税がかかってきます。

ただし、事業をしていれば全事業者にかかるわけではありません。
今年度、ご自身や御社が消費税を支払わなくてはならない事業者(これを課税事業者と言います)かどうかは、大雑把に言いますと2年前の売上高(雑収入も含みます)が1,000万円を超えているかどうかによります
※他にも、近年の税制改正により「2年前の売上高」以外での条件により課税事業者になる場合も多数ありますのでご注意下さい。

消費税はその年に売上によりお客様から預かった消費税額から、仕入や経費により相手先に支払った消費税額を差し引いて納付することとなります。
所得税や法人税の計算のように、棚卸や減価償却を通じた利益といった考えはなく、あくまでもその1年の間に預かった消費税と支払った消費税のみで計算します。

その年に預かった消費税額 - その年に支払った消費税額 = 納付すべき消費税

しかし、消費税を払わなくてよい事業者(免税事業者)が、払わなくてはならない事業者(課税事業者)となった場合には例外があります。

個人事業者で平成25年中は免税事業者(2年前の平成23年中の売上は1,000万円を超えなかった等)であったが、平成26年から課税事業者となった場合(2年前の平成24年に売上高が1,000万円を超えることとなった場合等)を例に考えます。
この場合には、平成25年12月末で残った棚卸資産は免税事業者の期間中に購入したものですが、平成26年中にその棚卸資産のために支払った消費税額を平成26年中の支払った消費税額に追加することができます。

(具体例)
1.平成26年中の売上高:2,160,000(うち預かった消費税額:160,000円
2.平成26年中の仕入高:1,080,000円(うち支払った消費税額:80,000円
3.平成26年中の経費額:540,000円(うち支払った消費税額:40,000円
4.平成25年12月31日の棚卸金額:525,000円(うち支払った消費税額:25,000円

本来ですと、1.2.3.のみで計算して・・・
160,000円 -80,000円 + 40,000円) = 40,000円 が納付すべき消費税額となりますが、

免税事業者から課税事業者となった最初の年であることから4.を含めて・・・
160,000円 -(80,000円 + 40,000円 + 25,000円) = 15,000円 の納付で済むこととなります。
計算の通り、事業者にとっては有利な計算ができますので、今年から課税事業者となる事業者様は棚卸資産にかかる消費税額の調整を忘れないようお気を付け下さい。
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今回の説明ではわかりやすさを優先するため、細かな説明をかなり省略しております。売上と言っても、住宅用の賃貸収入であれば消費税は非課税であることや、経費のうちでも給与や支払利息には消費税を含めず計算することなど、消費税が含まれているかどうかの判断は複雑な部分がありますので、計算の詳細は税務署や税理士にお尋ね下さい。