書類の保存期間・欠損金の繰越控除(赤字の繰越し)
2014年12月20日
よく顧問先より「請求書や領収書の保存期間は何年?」と聞かれます。
「5年」とされていた頃もありましたが、現在は「7年」で場合によっては「9年」とかなり長期となっています。
とりあえずは原則は「7年」と覚えておいてください。
なお、この原稿は「法人税」のカテゴリーで書いていますが、「消費税」のための書類の保存期間も同様に「7年」です。
では保存期間が「9年」となる場合ですが、これは「欠損金の繰越控除」の制度に改正があったことによります。
この「欠損金の繰越控除」とは、簡単に言うと「欠損金(赤字)を将来の黒字と相殺することができる」ことです。
例えば、
・平成26年度:1…
NISA(少額投資非課税制度)
2014年12月09日
今年(平成26年)1月1日から開始されたNISA(少額投資非課税制度)ついて、先日顧問先様よりお問い合わせをいただきました。
「NISAは非課税」ということに目が行きがちですが、デメリットも合わせてご検討いただくよう、お話をしました。
今回は、NISAのデメリット面についてご説明します。
まずNISAの概要ですが、NISAとは金融機関で非課税口座を開設することで、100万円までの投資額から発生した配当や、譲渡益が非課税になるという制度です。
100万円の投資で買った株が、200万円になろうと、1,000万円になろうと、買ってから5年以内に売却すれば、その利益については税金がかかりません。(その間に取得した配…
相続税法の改正(基礎控除)
2014年12月04日
来年(平成27年)1月1日から適用される相続税法に、重要な改正がいくつかあります。
今回はそのうち、基礎控除額の改正についてご説明します。
※分かりやすさを優先するため、詳細を割愛したかなり大雑把な説明となります。ご了承ください。
まず【基礎控除額】とは、相続税を計算する上で以下の部分で使います。
全遺産の金額 -【基礎控除額】=正味の遺産額(相続税の計算のもと)
つまり【基礎控除額】が大きければ大きいほど、相続税の金額は低くなります。
この【基礎控除額】に改正がありました。
(旧)5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
(新)3,000万円+600万円×法定相続人の数
※「法定…