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Q.相続で取得した土地を売ると節税になると聞いたが?

2015年12月29日

 

 

A.申告期限3年以内の譲渡であれば、所得税・住民税が安くなる可能性があります。

<条件>
1.相続で土地を取得し、
2.その相続で相続税がかかり、
3.その相続の申告期限から3年以内に、その土地を譲渡した人

<説明>
1.は大前提です。相続(又は遺贈)で取得した土地を譲渡した場合の特例です。
2.相続税がかからなかった人は、今回の対象ではありません。
3.相続税の申告期限は相続開始から10ヶ月ですので、相続開始から3年10ヶ月以内に譲渡することがポイントです。

<どんな特例か?>
土地を譲渡すると、
譲渡価格 -(取得価額 + 譲渡費用) に対して所得税や住民税がかかります。
簡単に言いますと、土地を売った利益に税金がかかります。
今回の特例とは、「取得価額」に追加額が認められるというものです。
当然、譲渡価格から引かれる取得価額が大きくなることは、その分利益が小さくなるため、かかってくる税金も少なくなります。

<追加額とは?>
相続税 × 相続で取得した土地の割合 です。

<具体例>
〇相続で取得した財産について
・・・現金預金 : 1,000万円
・・・土  地 : 3,000万円
・・・相続税額 : 1,500万円
〇土地について
・・・譲渡価格 : 5,000万円
・・・取得価額 : 1,000万円
・・・譲渡費用 : 100万円

とすると、特例で認められる追加額は・・・
1,500 × 75%(土地3,000/現金預金1,000+土地3,000)=1,125万円
となり、これが本来の土地の取得価額1,000万円に追加することができます。

<具体的な計算>
5,000万円 -(1,000万円+1,125万円+100万円)=2,775万円
所得税・住民税の計算:2,775万円 × 20.315%=約560万円

特例なしの場合と比較すると・・・
5,000万円 -(1,000万円+100万円)=3,900万円
所得税・住民税の計算:3,900万円 × 20.315%=約790万円

となり、約230万円の節税効果が期待されることとなります。

なお、ここでいう「譲渡」とは、「契約」でも可とされています。
実際の引き渡しは3年を超えても、契約が3年以内に間に合うことでこの特例を使うことができます。

3年以内に相続により取得した土地で、ご自身では有効活用が困難な方や、納税資金の確保を目的とされる方には利用価値のある制度であると考えます。

※今回の説明は、かなり単純化しておりますので実際の適用に当たっては弊所等専門家にご相談ください。